いつから食べて良い?離乳食での魚介類の食べさせ方
赤ちゃんはひとりひとり成長のペースが異なります。
離乳食も成長に合わせて工夫すれば良く、無理をして食べさせることはありません。
しかし、魚介類の美味しさを、少しずつでも教えてあげるのは大切なことです。
この記事の目次
離乳食に魚を食べる理由
離乳食において、魚は赤ちゃんにとって必要な栄養素を豊富に含んでいる食材で、肉に比べて内蔵への負担が少なく、良質なタンパク質をとれる食材の一つです。
魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳を活性化させてスムーズに情報伝達を行うことができ、体内で作ることができない栄養素です。
DHAの摂取量が不足すると脳の神経の働きも低下してしまうため、脳が急速に発達する3歳頃までは積極的に魚を離乳食に取り入れていきたいものです。
離乳食初期に食べられる魚介類
一般に生後5~6ヶ月の赤ちゃんは離乳食初期(ゴックン期)になります。
まだ歯が生え始める前なので、滑らかにすりつぶしたゴックンと飲み込める状態であることが重要です。
ヨーグルト状の固さが目安です。
この頃から食べられる魚介類は、タイ・カレイ・ヒラメなどの白身魚やしらす干しが中心になります。
白身魚などのたんぱく質は、赤ちゃんが離乳食に慣れてきた3週目くらいを目安にして、初めての食品は1日1品1さじから与え、様子を見ながら少しずつ増やしていきましょう。
これらの魚は良質のタンパク質を含み低脂肪で、あっさりしていて食べやすいので、初めての離乳食にも向いています。
ただし同じ白身魚でも、タラはアレルギーを起こす可能性があるので、初期には避けたほうがよいでしょう。
食べさせるときには下味のついていない魚を選び、熱湯をくぐらせるか、電子レンジで中まで十分に加熱します。
それから骨や皮を取り除き、ドロドロにすりつぶしてスプーンで与えます。
余ったら冷凍保存し、解凍して1回分ずつ使うこともできます。
パサパサしている場合は、とろみをつけると食べやすくなります。
離乳食には刺身用の新鮮な魚を使うのが安心でオススメです。
しかし、生のまま与えるのは厳禁です。
寄生虫や食中毒のおそれがあるので、生物は離乳食を卒業し、幼児期に入ってから食べさせてください。
<参考レシピ>
◆白身魚の冷凍・保存法 http://cookpad.com/recipe/2193444
◆白身魚のおかゆ http://cookpad.com/recipe/1668337
◆しらすのおかゆ http://cookpad.com/recipe/843229
離乳食中期に食べられる魚介類
生後7~8ヶ月は離乳食中期(モグモグ期)になります。
1食分に必要なたんぱく質は10~15gで、舌でつぶせる固さで絹ごし豆腐が目安です。
中期では白身魚に加えて、赤身の魚も与えられます。
白身魚より脂肪分が多く、その脂肪分には脳の働きを活性化させるDHAや血液をサラサラにするEPAなどが多く含まれています。
マグロやカツオなどの大型魚は、食物連鎖の上位にあるため、水銀が蓄積しやすいとされています。
そのため、初期には避けたほうが良く、心配なら後期まで待っても良いでしょう。
サケは身の色が赤く見えるため、赤身の魚と思われがちですが、白身の魚に分類されます。
白身でも脂が多いのでモグモグ期(離乳食中期)から始めましょう。
ただし、サケは必ず生鮭を使うようにします。
塩鮭は湯通ししても塩分が多すぎるので適していません。
ツナ缶は水煮かスープ煮のものを選びます。
オイル缶は避けてください。
スープ煮でも塩分や油分は抜いてから与えます。
この他、しらす干しも十分に塩分を抜いてからなら与えても構いません。
<参考レシピ>
◆かつお風味ふりかけ http://cookpad.com/recipe/2174251
◆まぐろと大根の煮物 http://cookpad.com/recipe/892904
◆鮭じゃがスティック http://cookpad.com/recipe/2900545
◆野菜たっぷりのパンがゆ http://cookpad.com/recipe/2628340
離乳食後期に食べられる魚介類
9~11ヶ月は離乳食後期(カミカミ期)になります。
1食分に必要なたんぱく質は15gで歯ぐきでつぶせる固さでバナナが目安です。
後期には青魚もメニューに加えられます。
青魚は脳の成長に重要なDHAやEPAを豊富に含んでいますが、アレルギーを起こす可能性があるので、後期まで待つのが普通です。
アジ・サンマ・イワシ・サバなどが代表的な例です。
中でもサバはアレルギーを起こしやすいので、新鮮な魚を選ぶことと十分に加熱することを守り、様子を見ながら慎重に進めてください。
ブリも後期から与えられますが、油分が多いので湯通しすることが必要です。
なお調理法としては、中期には細かい粒状にして、後期には柔らかくほぐして食べさせます。
<参考レシピ>
◆アジのさつま揚げ風&つみれ http://cookpad.com/recipe/2491405
◆お魚のやわらかミルクムニエル http://cookpad.com/recipe/1809440
◆お魚ハンバーグ http://cookpad.com/recipe/868310
離乳食完了期に食べられる魚介類
離乳食完了期(パクパク期)は生後12~18ヶ月になります。
1食分に必要なたんぱく質は15~20gで歯ぐきでかみつぶせる固さで肉団子が目安です。
基本は大人と同じメニューから取り分けし、できるだけ薄味を心掛けてください。
この頃には柔らかく調理した魚を、少し多めに与えてもよいでしょう。
メニューに加えられるのはエビやカニなどの甲殻類、イカやタコなどの軟体動物、カキ・アサリ・シジミなどの貝類、および、はんぺん・かまぼこ等の加工食品になります。
薄味のものなら干物も食べられるようになります。
貝類は鉄分やビタミンB12を多く含み貧血を防いでくれるため、積極的に摂取したいですが、加熱しすぎると、身が固くなってしまうので、細かく刻んだり、とろみをつけて食べやすくしてあげましょう。
ただし、貝類は栄養豊富で消化が良い反面、加熱すると硬くなったり、食中毒を起こす場合があるなどの短所もあります。
新鮮なものを選び、調理方法に注意しなければなりません。
エビやカニは後期から与えることもできますが、アレルギーの心配があるので、完了期まで待ったほうが良いかもしれません。
やはり、十分に加熱して、ほぐしてから与えます。
缶詰は塩分や添加物が含まれていないものを選んでください。
また、イカやタコにもアレルギーの可能性があります。
硬くて赤ちゃんには食べにくいため、細かく刻むか柔らかく煮るなどの工夫が必要です。
かまぼこや魚肉ソーセージなどの加工食品は、塩分や添加物が多く含まれているため、離乳食にはあまり向いていません。
それでも、完了期であれば、塩抜きをして少量を与えても構いません。
この他、川魚やウナギなどは小骨が多く食べにくいので、離乳食としては避けたほうがよいでしょう。
<参考レシピ>
◆赤ちゃんのエビマヨ http://cookpad.com/recipe/2304146
◆手づかみ はんぺん青のりバター http://cookpad.com/recipe/870469
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まとめ
離乳食として何でも魚介類を食べさせて良いわけではありませんが、成長時期に応じた魚の種類を選ぶことや、新鮮なものを選ぶことなど、少しの注意点に気を付ければ、難しくはありません。
魚の離乳食もちょっとした工夫でレパートリーが広がります。
幼少期から栄養豊富な魚の美味しさを知って、魚嫌いなく、健康的で丈夫な子供に育ってくださいね。